同人ゲームが原作のアニメだが、映画版を観てみた。
「ひぐらしのく頃に」「ひぐらしのく頃に誓」の2本。
1作目は鬼隠し編、2作目は罪滅ぼし編が元になっている。

まず、(サブキャラも含めた)キャラの再現度が低い・・・と言うか、全く再現する気がないようだ。
アニメの実写版では、容姿を含めたキャラの再現度が非常に大事だと思うのだが、この点では不合格だ。
顔まで似せろとは言わないが、せめて髪型や服装くらいは同じにしてほしいものだ。
それと、各キャラの特徴的な言動が全く表現されていなくて、同姓同名の全く新しい別のキャラだ。
レナや魅音は言うまでもなく、沙都子と梨花ちゃんに至っては大人過ぎて全くの別物。
沙都子は普通の喋り方だし、梨花ちゃんの「にぱぁ~」すら出てこないのは詐欺に近い。
1作目で、レナの「かな?・・・かな?」が数回出てきたのが救いだろうか?
アニメの実写化では、独自の展開や多少のキャラ設定変更などよくある話だが、この作品に関してはチョット酷い。
2作目では改善されているものの、1作目での鉈のショボさも目に余る。

アニメでは日常の部活風景やギャグパートの割合が多いのだが、映画版ではホラー色を前面に出しているので、そのような描写は皆無に近い。
ギャグっぽい日常とホラー的なパートの対比が魅力なのに・・・

個人的には「嘘だ!」をどう表現してくれるのか楽しみにしていたのだが、これも期待外れと言うか何と言うか・・・
一応意識して強調しているようなのだが、違う・・・そうではないのだ!

他のツッコミどころとしては、昭和58年に「レンジでチン」という言葉が使われていたのか?とか、小此木造園のキャラバンの車検標章が最近の小さいタイプのシールじゃね?とかあるが、そんな事を言うのは野暮と言うものだ。

キャラの再現度ゼロなので、ひぐらしのなく頃にとして観るのは多少の無理がある。
別物として観てもただのZ級ホラー止まり。
ストーリー的にも色々と端折り過ぎて説明不足感も否めず、特にラストの雛見沢村全滅の下りなどは唐突過ぎて面食らう。
アニメを観てからじゃないと理解できない部分が多いが、他人に薦めるなら「アニメ(原作)だけで良いよ」となる。
率直に言って「キャラも違うんだから別のタイトルでいいじゃん」と思う。
採点するとしたら、キャラの再現度ゼロで大きく減点、100点満点中1点といった所か。(個人の感想です)

ドラマ版も観てみたいのだが、どこかで配信しないだろうか?